書籍紹介「仕事本 わたしたちの緊急事態日記」(左右社)

コロナ禍、ちょうど1年ほど前の緊急事態宣言時、それぞれの職業で働く人たちがどのような心情で、どう生活をしていたのか。

 

「仕事本 わたしたちの緊急事態日記」(左右社)

仕事本 わたしたちの緊急事態日記

本書は、パン屋さん、書店員さん、運送会社配達員さん、ミュージシャン、留学生、葬儀社スタッフの方、介護士さん、ピアノ講師の方、舞台人の方、観光業の方などなど、あらゆる職業の方々の昨年4月緊急事態下の日記を記録した文学作品になっております。

 

緊急事態宣言の夜に ボクたちの新型コロナ戦記2020

下記に個人的に特に印象に残った日記を紹介します。

 

<書店員>

4月17日(一部紹介)


あまり人と会わない生活になってから、スーパーでレジに並ぶ人が自分に近づきすぎるのが嫌だなと感じる。本屋休業前まではラッシュ電車に乗って通勤していて、そのことを政府が解決せずにスルーしていることに苛立っていたが、自分がその立場でなくなった今はもうラッシュ電車のことをほとんど考えなくなって、こうしてスーパーでイライラしている。その自分の身勝手さが嫌になった。

政治への怒り、誰かを心配すること、見知らぬ人に不要な攻撃心を持たずにいること、日々を楽しくすごすこと、すべてをきちんと分別しながらどれも大切にできるように生きたいけど、ちょっと放っておくとすぐに混ざってぐちゃぐちゃになってしまう。


 

コロナ禍の東京を駆ける: 緊急事態宣言下の困窮者支援日記

・・・もうね、まさに当時の自分も同じような感情の変化であたまの中がぐらぐら。

異常に長蛇の列ができているスーパーでイライラしちゃいましたね。

でも、そんな混む昼間にスーパーに行くことを選択しているのは、自分なわけで。

心のもやもやの怒りは、必然的に、責任逃ればかりで仕事ができないのんきな政治家たちへ。

 

最近はテレビをみなくなったので、自宅でいらいらすることはなくなりましたが、たまにYahoo!ニュース読めば、ため息してしまうのはあいかわらずですが・・・。芸能人のスキャンダルとか、正直どうでもいいです。。。

 

緊急事態宣言対応 最善最強の防災ガイドブック (COSMIC MOOK)

他にも、ごみ清掃員の方の日記

ウイルスが付着しているかもしれないごみを回収。

違反ごみがだされたら、袋からださないといけなくなり、より感染リスクが高まるのです。

「殺意を覚える時がある」という言葉がとにかく印象に残りました。

 

「ひとつの仕事は、誰かの生活につながり、その生活がまた別の人の仕事を支えている」

 

本書には、ここでとりあげた方の日記以外にも、446ページにもおよぶたくさんの方の日記が記録されております。

ぜひ一度本書を手に取って読んでみて欲しいと思います。

 

新型コロナとワクチンのひみつ

新型コロナ、本当のところどれだけ問題なのか

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