書籍紹介「大人のための学習マンガ それゆけ! 論理さん」仲島ひとみ(筑摩書房)
とにかく苦手な論理学・論理的思考。
論理学を学べる教本は書店にいけばいくつもありますが、正直難しすぎて挫折・・・。
そんな怠け者の自分が新たな教本として読ませていただいた本をご紹介します。
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◆ざっくりとどんな内容が書かれているか?
楽しい漫画で、お堅い論理学ざっくりっと学び、漫画で補えない内容は、その後の講義ページで詳細に説明されております。各章問題集もついているので、理解度の確認もできます。
目次は下記のとおり
- 論理って何だろう?
- ただしメーダイに限る――命題と真偽
- 違う、そうじゃない! ――否定
- コーヒー、紅茶、それとも両方?――かつとまたは
- もしも明日が晴れならば――条件文
- これが必要、これで十分――必要条件、十分条件
- ポチは犬、犬はポチ――逆・裏・対偶
- だから、そうなんだ! ――推論
- ひとつではない、冴えたやり方――論理法則
- 隠れた前提を探せ! ――演繹の評価
- 「すべて」と「ある」の話――述語論理
- 真実はいつもひとつ! とは限らない――帰納・仮説形成の評価
7章あたりからややこしくなってきます。
(1)逆、裏、対偶
もとの命題が「天気がよければ、ピクニックに行く」(AならばB)の場合
逆:「ピクニックに行くなら、天気がよい」(BならばA)
裏:「天気がよくなければ、ピクニックには行かない」(AでないならばBでない)
対偶:「ピクニックに行かないなら、天気がよくない」(BでないならばAでない)
となります。
ここでのポイントは、命題が真(正しい)場合、同様に正しいといえるのは、逆・裏・対偶の中で、対偶のみという点。
逆の場合、ピクニックに行くからといって、天気がよいとは限らず
裏の場合、天気がよくない場合についてはわからない
そのため、対偶のみしか真といえないのです。
対偶については、注意点もあり、AとBの間に時間の経過を含む場合は、真にはならないこと。
(例:「風が吹けば桶屋がもうかる」→対偶「桶屋がもうからなければ、風が吹かない」は成り立たない)
(2)演繹・帰納・仮説形成
演繹:前提となる命題を論理法則にしたがって展開してく。前提が真なら結論も真になる。
帰納:複数の事例から一般的な法則を導き出す。前提が真でも結論が真とは限らない。
仮説形成:ある事例からそれを説明する仮説を考える。
(3)述語論理
全称文:すべての〇〇がXXだ
存在文:ある〇〇がXXだ(XXな〇〇が存在する)
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◆個人的にためになった内容
漫画で説明されていても正直難しかったです。
述語論理・・・はたしてこのスキルを身につけて何に生かすことができるのか・・・なんて妄想に浸りそうになりました(笑)
そんな中でも、「対偶」が真である件については、なるほど!と思いましたので、討論・議論の際、すぐ実践に生かしていきたいと思います。
まだもやもやするところはありますが、野矢茂樹さんの論理学の本でさらに理解を深めていきたいと思います。
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