書籍紹介『放課後の文章教室』小手鞠るい (偕成社)
今回は、図書館にて、文章の書き方に関する書籍を読ませていただきましたので、ご紹介します。
それではよろしくお願いします。
◆若者たちの「文章の書き方」に関する質問に、著者が丁寧に回答している本
私は文章を書くのが苦手で、それを克服するためにブログをはじめました。
そんな経緯もあり、大人になった今でも、「文章の書き方」に関する本はちょくちょく読ませていただいております。
今回は、図書館の児童コーナーに置いてあった小手鞠るいさんの著書『放課後の文章教室』。
この4、5ヶ月は、仕事の関係で、AIに関する難しい著書や、論文などをひたすら読んでいたため、プライベートの時間では、難しい本は読みたくなく。リラックスがてらに児童本を読ませて頂きました。
児童向けの本は、本当に大切なポイントをわかりやすい言葉で懇切丁寧に解説してくれるし、難読漢字にはふりがな付きなので、ストレスなく読めるのです。学生時代は読書が苦手で国語の偏差値40以下だったのに、今では1日で1冊サクっと読み終えるほどになり、読書力は身についてきたと思います。
さて、話は本書に戻って・・・汗)
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本書は、Webで連載された記事に加筆、修正の上、単行本化した書籍。
著者のるいさんが、学生の方々からメールや手紙などで頂いた質問に、お返事を書きながら、章は進行していきます。
作家になろうとしているお子さんや、質問メールの内容が不明瞭な場合では、丁寧だけど厳しく、まるで理詰めするかのような回答されていたりと、少しびっくりもしました。
でも、楽しければ・・・のようにごまかさず、誠実に受け答えしているるいさんのお話を読み進めていくうちに、プロの作家として一歩踏み込んだ教えをくださるるいさんの愛情の裏返しかなと、思うようになりました。
個人的に勉強になったポイントを以下に記載しますね。
あなたの言いたいことが相手に伝わるように、わかりやすく書く。
わかりにくい言葉、自身でさえ意味がよくわからない言葉、流行り言葉は使わない。
誰に向かって、どういう目的で書くか、頭の中で明確にしてから書く。
読んだ人が不愉快になったり、いやな気分になったり、落ち込んだり、傷ついたり、不安を感じたりする言葉や文章は使わない。
悪口は、書かれた人ではなくて、書いた人の心にこそ残り続ける。棘となって刺さり続ける。
あらすじの書き方のポイントは、その作品を読んでいない人にも、あなたの感想文をおもしろく、興味深く読んでみらえるように書く。
論理的な文章・・・「論理」=「すじ道」と考える。つまり、論理的に書く、とは、すじ道に沿って、あるいはもとづいて書くこと。
すじ道の例:
- 本を読みはじめたとき、あなたが感じたこと。その理由。
- 作品のあらすじをできるだけ短く、すっきりとまとめる。
- 読み終えたとき、あなたが思ったこと、あなたの気持ち。
小説を書く前にやることは、「小説の設計図をつくる」こと。次に、そこへ向かって歩いていくための「地図(あらすじ)」をつくっていく。
あらすじの組み立て方は、起承転結。
書き言葉と話言葉の違い:書かれた言葉は、話された言葉と違い、読んだ人が何度も読み返すことができるので、書かれた文章は、論理的で、明晰で、すじ道が通っていて、すみずみまで美しく、文法的にただしくなくてはならない。
エッセイと小説の違い:エッセイは「体験談」で、主語はたいてい「私」。小説は、「体験をもとにして創作したお話」で、主語は一人称だけではなく、二人称や三人称、混在していることもあり。
「文体がない」とは? 文章の声が聞こえてこないということ。黙って並んでいるはずの活字を目で追っていると、どこからともなく、聞こえてくる声があるそうです。るいさん自身もその声を得る方法はわからないそうです。
いかがだったでしょうか。
ここでは紹介しきれませんが、本書には、具体的な事例も交えてご紹介しておりますので、実際に手に取って読んでいただければ、上記に記載したポイントについて、より理解しやすいと考えます。
社会人の方もぜひ(笑)
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