書籍紹介『神社・お寺のふしぎ100 』 田中ひろみ (偕成社)
図書館の児童本コーナーで神社とお寺について学べる本をみつけたので、今回読ませて頂きました。
それではよろしくお願いします。
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◆本書の内容
『神社・お寺のふしぎ100 』
神社、お寺・・・旅行に行くと必ずといっていいほど遭遇するスポットですよね。
でも、どういう神社なのか、お寺なのか、公式サイトとかWikipediaの説明文を読んでも、内容が難しすぎて、まったく理解できないことが多々あるのです。
大人になってから教えてくれる人もいなくなり・・・。
今回改めてお勉強したく、本書を読ませていただきました。
借りた本は、児童向きの本で読み仮名付き。神社やお寺は、読み仮名が難しい言葉がたくさんあるのでありがたく、楽しみながら読むことができました。
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学びメモ
- 神社とお寺はなにが違う?
神社にまつられているのは神様、お寺にまつられているのは仏様。日本は、神話にもとづく神様などを信じる神道の国でしたが、仏教を受け入れ、両方を信じる「神仏習合(しんぶつしゅうごう)の考え方が生まれた。明治時代に国が神仏分離令を出し、別々に分けられるようになった。
- 旅行に行くと、なぜ神社やお寺に行くことが多いのか?
お参りする文化は、江戸時代にさかんになりました。当時は国内旅行にも「通行手形」というパスポートのようなものが必要でしたが、有名な神社やお寺にお参りに行くときは特別に、無条件で通行手形が発行されたことから、人気の観光スポットになった。
- 同じような名前の神社があるのはなぜか?
まつっている神様が同じだから。
「八幡(はちまん)」・・・八幡様とよばれる八幡大神(はちまんおおかみ)をまつる神社。
「稲荷(いなり)」・・・お稲荷さんとよばれる宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)をまつる神社。
「天神・天満宮」・・・天神様とよばれる菅原道真をまつる神社。
名前の最後につく社号では
「神宮」・・・歴代の天皇や皇族を神様としてまつっている神社。
「大社」・・・神様の御霊(みたま)をおおもとの神社から分けてもらってまつった神社や、その地域の信仰の中心となる大きな神社。
- 神社の入り口にある鳥居のなんのため?
一般社会と、神様のいる世界の境界に建てられた門で、「ここから先は神聖な場所です」ということをあらわす。神様に敬意を示し、鳥居の前で一礼する。
鳥居には、主に「神明系鳥居」と「明神系鳥居」の2種類あり。神明系鳥居の笠木(かさぎ:横向きの木)は横一本にまっすぐになっているが、明神系鳥居では、笠木の下にくっついてもう一本、「島木(しまぎ)」とよばれる横木がある。
変わり種の鳥居としては、鳥居が3つ横に並んだような「三輪鳥居(みわどりい)」などがある。
日本でいちばん大きな鳥居は、和歌山県の熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)の鳥居。
- 神社にある、赤い鳥居のトンネルはなに?
お参りにきた多くの人が、願いが「通りいる(通じてかなう)」という意味で、願いをかなえたい、かなったお礼にと鳥居を奉納したから。一番、鳥居の数が多い稲荷神社は、伏見稲荷大社で、一万本以上あるそうです。
- 神社にお参りするときの大きな鈴の意味は?
お参りに来たことを神様に知らせるため。また、悪い気をはらって、参拝をしに来た人を清める役割もある。
- 神社の境内に、小さな神社があるのはなぜか?
おもに「摂社(せつしゃ)」「末社(まつしゃ)」とよばれるもの。本殿にまつられている神様と関係の深い神様をまつることを摂社。それ以外の神様をまつることを末社と決められているが、現在はあまり区別はされていないそうです。
- 神社の境内に、なぜ土俵があるのか?
平安時代には、神様に五穀豊穣(ごこくほうじょう:米と麦などの5種類の穀物が豊かに実ること)を祈る、「相撲の節会(すまいのせちえ)」とよばれる儀式が、京都の平安京でおこなわれており、全国各地で広まった。
- お寺には、なぜ門があるの?
神社の鳥居と同じように、「ここから先は仏様の世界です」という境界線になっている。
- お寺には、なぜ山の名前がついているのか?
山の名前は「山号(さんごう)」といい、お寺の正式な名前は、「山号+寺号」となっている。例えば、浅草寺なら、金龍山浅草寺という。
お寺の名前だけだと、同じ名前のお寺が多いため、区別するために山号がつけられるようになったそうです。
- お寺には、なぜ大きな鐘があるのか?
時間を知らせるために鳴らしたり、お寺の行事の合図に鳴らしたりする。鐘の名前は、「梵鐘(ぼんしょう)」といい、鐘楼(しょうろう)という建物に吊り下げられ、撞木(しゅもく)という専用の丸太でつく。
- お寺にある塔は、なんのためにあるのか?
お寺の塔は、もともと「仏塔(ぶっとう)」という、お釈迦様の遺骨をおさめる建物でした。仏教がインド、中国から伝わってきたばかりの飛鳥時代に建てられたお寺では、仏塔はお寺の境内の中心部にあって、信仰の対象になっていました。
しかし、時代がたつにつれて、お釈迦様の遺骨ではなく、仏像などを本尊(ほんぞん)として信仰するようになり、本尊を置く本堂が境内の中心に建てられるようになり、仏塔は境内の端に建てられるようになりました。
- お寺には、どのようにお参りするのか?
本堂に着いたら、お線香をあげ、一礼をして、お賽銭を入れてからお祈りします。お祈りは「合掌(がっしょう)」といい、左右の手を胸の前で静かに合わせて、ことばを唱えます。ことばは宗派によりますが、「阿弥陀如来(あみだにょらい)」の場合は、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ:阿弥陀様を信じています)」と唱えます。
- なぜ、お寺には、お墓があるのか?
江戸幕府がキリスト教徒がいなくなることや、戸籍の管理を目的として、すべての住民に、かならずどこかのお寺に所属させました。そして、住民がお寺の維持費用を負担するかわりに、お寺は住民のお葬式をすることにしたのです。この「檀家精度(だんかせいど)」で、お寺と密接に関わるようになり、遺体は、お寺の敷地に埋めて、お墓をつくるようになりました。
- 厄年には、厄払いをするというけど、なんで?
「厄年(やくどし)」とは、大きな病気にかかったり、大変な仕事をまかされたりなど、いろいろなことがおこる年齢のこと。
厄年になると、神社やお寺にお参りに行ったり、お祓いを受けたりするとよいといわれます。
男性は、25歳、41歳、61歳。女性は、19歳、33歳、37歳。
所感
児童本のため、わかりやすい言葉で丁寧に説明しており、とてもわかりやすく理解することができました。
とはいえ、神社やお寺のことは日常生活ではほとんど活用することがなく、すぐに忘れてしまうので、何度も復習して理解を定着させるようにしたいと思います。
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