書籍紹介『僕の人生には事件が起きない』ハライチ岩井勇気 (新潮社)
最近、好きな芸人さんの一人、ハライチの岩井勇気さんが2019年に出したエッセイ本を読ませて頂きましたので、ご紹介します。
◆ハライチ岩井さんの日常を集めた初エッセイ集
テレビ番組で話すことなどないどうでもいい実話をつめこんだエッセイ本。
過去に「小説新潮」などの書籍化された作品と、本書用に書き下ろした2作品「親戚の葬儀での面倒くささから救ってくれた父の一言」「澤部と僕と」が含まれております。
人気のラジオ番組「ハライチのターン!」で話されているトークと重複する内容が多いです。
例:「あんかけラーメンのスープを水筒に入れて持ち歩いた話」、「メゾネットタイプの家で一人暮らししている話」、「家の庭を死の庭にしてしまうところだった話」など。
なにげない日常の中にも、話し手の腕しだいで、爆笑ネタにできるのが、岩井さんのすごいところ。
本書を読んで、あらためて、岩井さんの語彙力・表現力・オチへと持っていく構成・展開の素晴らしさに脱帽。自分に欠けているところがたくさん発見( ;∀;)
何度も繰り返し読んで、たくさん学ばせてもらおうと思います。
本書には、書き下ろし2作品が収録されているわけですが、そのうちの一つ「澤部と僕と」の内容がすごいというか・・・えぐい。
「澤部(さん)は、ファンがいない。後輩に憧れられない」という強いメッセージからはじまる本作品。
澤部さんのなにもかもを見透かした千里眼のような細部の細部にまで行き渡る岩井さんの分析能力を最大限に表現された作品かとおもいます。
読みながら・・・少し恐怖(笑)
でも面白い! ←澤部さん、ごめんなさい
2021年に出た2作目エッセイ集も読ませていただきたいと思います。
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