書籍紹介「ものの見方が変わる 座右の寓話」戸田 智弘(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
図書館でみつけて、ふら〜と読んでたら、ハマって付箋紙だらけになった本が今回ご紹介する本。
「ものの見方が変わる 座右の寓話」戸田 智弘(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
寓話(ぐうわ)とは?
「登場させた動物の対話・行動などに例を借り、深刻な内容を持つ処世訓を印象深く大衆に訴える目的の話」
おそらくみなさんが、子供の頃に読んだ「北風と太陽」のお話を想像してもらえればいいかと思います。
寓話の目的は、教訓や真理を伝えること。
楽しいお話で興味をもってもらうことで、いつのまにか教訓や真理がみにつく。
本書では77話の寓話を紹介するとともに、各寓話についての著者による解説も記載されており、教訓や真理をしっかり学べるような構成になっております。
本書で特に心に残った寓話は
- No.10「双子の運命」
- No.25「ひばりの引っ越し」
- No.26「水槽の中のカマス」
No.10「双子の運命」は、麻薬の常習者の父親の元で育った双子が、30代になってどうなったかという寓話。
双子のうちの一人は、薬物中毒になり、生活保護を受けていた。また彼の暴力で妻や子供は家を出て行ってしまっていた。
どうしてそんなことをしたかを尋ねると「あんな家庭に育った私に、これ以外の何ができるというんだ!」と言い放った。
双子のうちのもう一人は、ビジネスで成功して幸せな結婚をし、すばらしい親になっていた。
どうしてこれほどのことが成し遂げられたのか尋ねると「あんな家庭に育った私に、これ以外の何ができるというんだ」と返答した。
No.10「双子の運命」の寓話での教訓は、「何に対し何を思うかは、あなたの自由だ」ということ。
マイナスに見えるような出来事であっても、その出来事自体は中立であり、その出来事をどう解釈するかは自由ということ。
この寓話を読んで、自分が以前に読んで感動した本「嫌われる勇気」のアドラーの教えを思い出しましたね。
<嫌われる勇気>
ひきこもりの人が過去に辛い思いがあって、親が説得しても、ひきこもりをし続けていた。
こういう話を聞くと、過去の辛い思いが原因なので、その原因を取り除くことが解決策だと思ってしまうが、実際は違う。
「ひきこもりを選択しているのは、本人。ひきこもることで、親などまわりからちやほやされ、居心地がいいから、本人が選んでおり、過去の原因なんかは関係がない」ということ。
今後どうしたいか、どうするために、今、自分は何をするべきか、解決策を考えて行動することにて解決できるのです。
行動するのはめんどくさいし、勇気がいるし、疲れてしまうし、めげて寝込んでしまうときもあります。
2021年度になりました。新たなスタートと同時に、ぜひいろいろ挑戦する毎日が送れるように、自分も行動していきたいと思います。みなさんも本書を読んで、そんな気持ちになってくれたらうれしいです。
自分の本じゃないけどねwww