書籍紹介『けなげな野菜図鑑』 稲垣 栄洋, ヒダカナオト (エクスナレッジ)
野菜に関する書籍を読ませていただきましたので、ご紹介します。
それではよろしくお願いします。
ちなみに、最近、家庭菜園について記事を挙げておりませんが・・・猛暑と湿気にやられてしまいました・・・。
来年からは、夏は断念かな…Orz
◆野菜たちの生存戦略や豆知識をイラスト付きで学べる
児童コーナーに置いてあったのですが、大人の私がみても楽しめる野菜本。
ジャガイモ、トマト、ナス、カリフラワー、トウモロコシ、ピーマンなど・・・
馴染みある野菜の歴史を苦労話も交えてお届けしてくれております。
本書の構成
本書は5章構成。(上記リンク先引用)
1章:涙なしには語れない野菜ヒストリー
・ジャガイモはかつて「悪魔の植物」と恐れられ火あぶりの刑にされた
・トマトは実が赤すぎて観賞用だった
・ナスはかつてセレブな野菜だったが…今は庶民
・ブロッコリー&カリフラワーは改良されすぎて花を咲かせられなくなった
・トウモロコシは種を落としたくても落とせない
・サトイモはほかのイモに人気の座をうばわれた
2章:誤解を解きたい野菜たち
・「大根足」はスリムな足をほめる言葉だった
・カブは「うんとこしょ」と言わなくても簡単に抜ける
・うさぎはニンジンが好き…じゃない
・ゴボウは日本以外ではただの雑草
・緑色のキュウリは世をしのぶ仮の姿
・ピーマン未熟なうちに食べられて子どもに嫌われる
・レンコンは「蓮根」と書くのに根っこじゃない
・サツマイモを食べて出るおならは全然臭くない
3章:葉っぱには葉っぱの事情がある
・キャベツは人間によって丸くさせられた
・ハクサイは冬になるとひもでグルグルにしばられる
・ホウレンソウはオスかメスかわかる前に食べられてしまう
・レタスは苦いミルクで虫から必死に身を守る
・白ネギはがんばって伸びても土をかぶされ埋められる
4章:地味な見た目に秘めたパワー
・モヤシは全然もやしっ子じゃない
・エダマメの本当の名は「未熟な大豆」
・ピラミッドはニンニクのおかげで完成したといっても過言ではない
・タマネギは生き抜くために丸くなった
・トウガラシをなめると本当に痛い目にあう
・カボチャは夏生まれなのに冬が旬だと思われがち
5章:本当に野菜なんですか?
・メロンのあみ目は傷だらけのかさぶた
・スイカはメロンのそばにいるとくさる
・冬のイチゴは催眠術をかけて売られている
・シイタケは飛行機と同じ原理で子孫を飛ばす
ブロッコリー&カリフラワーは改良されすぎて花を咲かせられなくなった!
個人的に特に「なるほど!」と思った内容は
「ブロッコリー&カリフラワーは改良されすぎて花を咲かせられなくなった」。
ケールという野菜を
葉っぱが丸まるように改良したのが、キャベツ。
花のつぼみを食べられるように改良したのが、ブロッコリー。
そのブロッコリーをさらに改良したのが、カリフラワーとのこと。ブロッコリーは収穫せず放置しておくと小さな花を咲かせることができるのですが、カリフラワーは、つぼみ同士がつっくきすぎて、花を咲かせれなくなったんですね。
新品価格 |
江戸時代の武士はキュウリを食べなかった!
他では、キュウリの裏事情「江戸時代の武士はキュウリを食べなかった」。キュウリの切り口が、徳川将軍家の「三つ葉葵」家紋と似ていて失礼たからだそうです。
そんな歴史があるなんて!
新品価格 |
人間生きていく上で本当に必要な知識は、食生活やお金、健康に関する知識だと私は考えます。
こういった書籍で紹介されている食の源である野菜に関する知識は、学区の授業でも学ばせるべきだと思うんですけどね・・・。古文や漢文などは学んでも、そちら方面の専門の方以外はまったく使用しないのに、扱いが違いすぎる。
本書は児童本コーナーの置かれております。
興味を持たれた方は、大人の方も児童コーナーにお越しください。
著者の稲垣 栄洋さんは、「面白くて眠れなくなる植物学」など有名な書籍がたくさんあるので、いろいろチェックしてみたいと思います。
生き物が老いるということ-死と長寿の進化論 (中公新書ラクレ 765) 新品価格 |