書籍紹介:イーロン・マスクの盟友が完全ガイド!「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」Part.3
以前にも紹介させて頂いたピーター・ディアマンディス & スティーブン・コトラー 共著による本
「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」NewsPicksパブリッシング
について、Part.1, Part.2の続きをご紹介。
(まだ読んでない方は先に下記記事をごらんください)
本記事では、異分野のテクノロジーそれぞれの現状について記載されている第1部:第2章・第3章のうち、第3章の内容についてご紹介します。
2章の内容については、過去記事Part.2をごらんください。
<AR(拡張現実)>
- 現在、ARスタートアップ1800社以上。2021年市場規模1330億ドルを超える。
- アップル:誰でもアップルのプラットフォーム向けアプリを開発できるように、ARデベロッパー用ツールセットを発表。スマートグラス用の薄い透明なレンズ製造メーカー(アコニア・ホログラフィックス)を買収。
- まもなく、エコノミー車種にもARヘッドアップ表示装置が標準装備される。
- 不動産:ARを使った物件訪問。
- 医療現場:ARで医師が解剖。
<3Dプリンティング>
- 金属、ゴム、プラスチック、ガラス、コンクリート、ジェットエンジン、マンション、他に、細胞・皮革・チョコレートなどの有機材料まで製造できる。
- 在庫と在庫にともなうコスト消滅:印刷用の材料と、プリンター置くスペース以外に必要なものなし。12兆ドル規模の製造業の存立がおぼやかされる予測。
- 3Dプリンティング+エネルギー → すでにバッテリー、タービン、太陽電池という再生可能エネルギーを実現するのに最も高価で重要な3要素をつくる用途で使われている。
- ブレット・ハグラー:NPO「ニューストーリー」設立。想像を絶するような過酷な環境でも動作する太陽光発電を使った3Dプリンターを開発。床面積37〜74平方メートルの住居を48時間で印刷できる。
<ブロックチェーン>
- IPO / ICO(新規仮想通貨公開)と呼ばれるクラウドソーシング:2018年 時価総額100億ドル近く。
- 「スマート・オブジェクト」バーチャル世界と現実世界の間で価値を移動する手段を生み出そうとしている。(例)スマートグラスを装着して街中にあるコーラ6本並んだ広告をタップすると、本物のコーラを購入でき、広告のコーラは5本になる。
<材料化学とナノテクノロジー>
- 高性能コンピューティング+量子力学 → 1万種類ほどの既知の材料を使い、まだ存在しない新たな材料の物性を予測できるようになっている。AIでスクリーニングし、最も安全で信頼性の高いものの選択は、数年以内に可能。
- 太陽光発電:ソーラパネル変換効率16%程度 → 新材料「プロデスカイト(光に敏感なクリスタル)」なら66%に向上。
- あらゆる物質を原子単位に分解し、別の物質をつくることができるようになる。藻からダイヤモンドもつくれる。
<バイオテクノロジー>
- 遺伝子治療:ウイルスの遺伝子から病気を引き起こす部分を抜き取り、よいDNAに置き換える。ウイルスが吸着した細胞によいDNAを注入すれば、病気を治すことができる。
- 人一人のゲノム配列を調べる:現在調査に数日・コスト1000ドル程度 →(米国企業)イルミナ 数年後に1時間・コスト100ドルを実現目指す。
<CRISPR(クリスパー)>
遺伝子コードの問題箇所のDNAを書き換えるエンジニアリングツール。安価で高速で簡単に使える。
- 現在、人間の疾患と関連ある5万種類の遺伝子変異のうち、3万2000個はたった一つの塩基対が別のものに置き換わっているために起きている。
- テクノロジーのコンバージェンスにより、「N=1医療(個人にカスタマイズされた医療)」ができる世界になる。