書籍紹介:現実は厳しいが・・・「データ農業が日本を救う」 (インターナショナル新書)
農業のお勉強。
こちらの本を読ませていただきました。
「データ農業が日本を救う (インターナショナル新書)」窪田新之助
いやぁ、農業知識がゼロに近い自分にとっては調べないとわからない語彙がたくさんで、なかなか難しく読むのに時間がかかりました。
読んでの感想は・・・
前向きなタイトルとは裏腹に、日本の農業・・・将来が極めて厳しい につきます。
トラクターや作業機はデータの宝庫だが、日本はそもそも世界標準のデータ通信規格で統一できてない。
人手が足りないので自動化を進めたいが、トラクターや作業機は海外製でコストも高く、日本の小さな農地には不向き。
しかも、日本の農地は広げるために、農地と農地を区切る畔(あせ)を取るにしても、それぞれの土地の地権者が異なり、思うように進まず、分断された小さな農地を複数かかえるまま。
政治家はスマート農業を進めたいようだが、結局上記の課題に対して、率先して対応できておらず、課題は山積み。
そこにきてのコロナ感染で、飲食店も閑古鳥状態で、野菜も廃棄せざるを得ない世の中・・・
北海道では活発に検証実験が行われているようですが、それなりに大きな農地がないことには、首都圏など都心部で広げていくのは現実的には難しい。
中国の深圳では、運転手のいない自動運転車が交差点も平気で通行しているのと比べると、実用化はまだまだ先の話だなと感じました。
第4章「下町ロケットは現実になるのか」および
第5章「データのやり取りは世界標準の通信規格で」が、特に読み応えがありました。
畑作と稲作のトラクターの使用頻度の違いとか、考えたこともなかった課題なので、キーになる課題だとしれてとても勉強になりましたね。
非常に中身の濃い話ばかり。
非常におすすめしたい本だったので、ご紹介させていただきました。
興味持たれた方はぜひぜひチェックしてみてくださいね!
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