書籍紹介『さわって学べるPower Platform ローコードアプリ開発ガイド』 (日経BP)
プログラミングすることなしにアプリ開発ができるようになる書籍を読ませて頂きましたので、ご紹介させていただきます。
さわって学べるPower Platform ローコードアプリ開発ガイド 新品価格 |
◆本書の内容
追加費用なし・プログラミングなしでアプリ開発する方法を学べる本
本書は、「部品予約申請アプリ」開発の作成を例として、作成方法をわかりやすく説明した書籍です。
注意点:
本書は、企業のIT部門の担当者向けの本となります。
Microsofut 365のビジネスライセンスを保有していることが前提になります。
なぜなら、MicrosoftのPower Platformおよび、SharePointを利用するためです。
Power Platform
本書では、Microsoftの「Power Platform」と呼ばれるローコード(手書きでプログラミングせずに)でアプリ開発できるプラットフォームを利用しています。
Microsofut 365のビジネスライセンスを保有している方は、「Power Platform」の一部のサービスを無料で利用ができます。
その無料でできる範囲で、本書が紹介する「部品予約申請アプリ開発」を作成することができます。
「Power Platform」の各種サービス
- Power Apps・・・アプリの操作画面を作成できます。
- Power Automate・・・RPA(処理の自動化)を作れます。
- Power BI・・・データを集計・視覚化できます。分析に活用できます。
- Power Virtual Agents・・・チャットボットを作れる。(注)本書では利用しておりません。
注意:本書では、上記の1〜3のサービスと、SharePoint(同じくMicrosoftの無料サービス)を使用します。
「部品予約申請アプリ」開発の手順
下記手順にて作成することになります。(1つ1つの手順については、本書でぜひご確認くださいね。)
- SharePointサイトを作成する(チームサイトを選択)
- 「備品一覧リスト」を作成
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- SharePointサイト画面で、SharePointリストを作成(「備品一覧リスト」を作成する)・・・SharePointリストが「備品一覧リスト」のデータベースとなる。
- Power Appsでアプリを作成する・・・Power Appsのデータ元は、SharePointリスト(備品一覧リスト)を選択する。
- Power Apps上で、アプリの操作画面を作成・カスタマイズする。
- 備品申請アプリを作成
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- SharePointサイト画面で、SharePointリストを作成(備品予約申請リストを作成する)・・・SharePointリストが備品の予約・申請状況を把握する「備品予約申請リスト」のデータベースとなる。
- Power Appsでアプリを作成する・・・Power Appsのデータ元は、SharePointリスト(備品予約申請リスト)を選択する。
- Power Apps上で、アプリの操作画面を作成・カスタマイズする。・・・トップ画面は、「備品一覧リスト」画面を表示させ、「備品予約申請リスト」画面と行き来できるようにする。
- 承認依頼フローを作成
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- 備品予約が申請された際の承認依頼フローをPower Automateおよび、Outlookメールを用いて作成する。
- Power Automate上で、フローを新規作成・・・トリガーは、SharePointの「部品予約申請リスト」が新規作成されたときとする。
- Power Automate上で、
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- 承認および却下の分岐条件を作成し、結果を申請者にOutlookメール送信するように設定する。
- 承認時は、SharePointの「部品予約申請リスト」を更新する。
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- Power BIで分析資料を作成
最後に
Microsoftは、公式ページで、PlatformやSharePointについてのマニュアルを公開しており、かなり詳しく説明されております。
ただし、英語版の翻訳したマニュアルだからか、初心者が説明を読んでも正直理解できないことがほとんどで、解決できず、挫折してしまうこともあります。
その点、本書は、操作画面を1つ1つ手順に沿って懇切丁寧に説明しているので、ほとんどつまづくことなく、操作方法を学ぶことができます。
私も実際に業務で利用させていただきました。
SharePointやPlatformについては無知だったのに、今では人前でプレゼンできるほどまで詳しくなることができました。
企業に勤めると、どうしてもMicrosoft 365およびマイクロソフトの各種サービスを利用することはほぼ必須。
最近話題のChatGPTも、おそらく将来的にAzure・AI Builderなどマイクロソフトのその他のサービスに利用されていくと考えられます。
ぜひ、本書が最新のツール・アプリを使いこなすきっかけになればと考えます。
おすすめの一冊。 ちなみに、私は自腹で購入しました(笑)